- うちの新卒、メンタル弱い
- 最近の若者は……
- 社会はそんなに甘くないよ
といった言葉、よく聞きますよね。
SNSでも「新入社員研修で不信感を感じ、入社数日で辞めた」という若者の投稿を時折見かけます。
たしかに、見る人によっては弱く見えるかもしれません。
しかし、「新卒のメンタルは弱い」とひとくくりにするのは違うのではないかとぼくは思っています。
そんなぼくは、社会人3年目にうつ病で休職。
その経験を通じて情報発信をしていくなかで、「仕事に対する価値観の違い」がこのように感じやすい原因だと気づきました。
この記事で詳しく紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください( ˘ω˘ )
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新卒のメンタルが弱いと思われがちな理由
まずは、新卒のメンタルが弱いと思われがちな理由から見ていきましょう。
- すぐ休む
- 怒られ慣れていない
- 会社で叶えたい夢がない
理由①:すぐ休む
まずは「すぐ休む」ことです。
すぐ休むと言っても、「上の世代の一部と比べて」です。
例えば、「37度弱の微熱くらいなら仕事に行く!」という上司世代は多いはず。
なぜなら、上司世代が子供のころ「風邪をひいても、学校や仕事に行くことが美徳」というふうに親から教えられてきたから。
そのため、自分の育てられた環境と比べて「甘すぎる」と感じます。
余談ですが、「ミスを指摘され、怒られた翌日に休む新人もいる」とのことです。
(ぼくから見ても、学生気分すぎる感ありますが……)
理由②:怒られ慣れていない
次に「怒られ慣れていない」ことです。
今の新卒が子供の時は、教師の暴力や暴言を「体罰」、親の暴力や暴言を「虐待」と呼ばれる時代に育ちました(もちろん、どちらもダメですが)。
また、いたずらをして近所の人が注意したら、親が警察に不審者として通報し、注意した側が怒られるというケースも珍しくありません。
そのため「怒られる経験」そのものが少なく、ストレス耐性が上司よりついていません。
昔は暴力や暴言が当たり前で、家でも学校でも仕事でも毎日のように怒られていました。
ゆえに、怒られることに対する抵抗がなかった上司世代からすると「メンタルが弱い」と感じるでしょう。
そして、職場で怒ると「パワハラ上司」というレッテルを貼られることから、上司側も気を遣ってしまいます。
意外と、気を遣う上司ほど、パワハラからほど遠かったりしますが。
理由③:会社で叶えたい夢がない
最後に「会社で叶えたい夢がない」ことです。
夢がないというと、ネガティブなイメージがあるかもしれませんが……。
以下のような状況で「会社で何かをやり遂げたい、成功したい」という思いがなくなるのは当然ではないでしょうか。
- 終身雇用の崩壊
- 親や先輩のつらそうな姿
- YouTuberなど、能力やスキルを活かす一般人の増加
たしかに、教師や医者などの「手に職を持つ仕事」は、夢や熱意を持って働く人がほとんど。
しかし、数多くの会社員は以下のような考えで仕事を選びます。
- 安定しているからこの会社
- 転勤がないからこの会社
- 今の時代、転職は当たり前
つまり、仕事内容や会社に対する思い入れがほとんどありません。
「理不尽に怒られつらい思いをして働くくらいなら、辞めて転職する」くらいの気持ちでいます。
今は転職エージェントのような転職支援サービスが充実していたり、会社に対する不安や不信感が強まっていたりしますしね。
なかには「出世なんてどうでも良いから、評価は気にしない」という若者もいるとのことです。
新卒のメンタルは弱いと思われるのは「価値観の違い」
ここまで書くと「新卒のメンタルは弱いのではないか」と思う方もいるかもしれません。
しかし、以下の3つの理由から一概に弱いとは言えないとぼくは考えています。
- 就活の軸の違い
- メンタルヘルスの浸透
- 働き方に対する価値観の違い
①:就活の軸の違い
そもそも「就活の軸」が上司世代と大きく異なります。
上司世代は
- 給料
- 業務内容
- 会社規模
といった軸で就活を進めてきたでしょう。
一方で、新卒の就活の軸で多いのは、以下のようなもの。
- 同僚や上司など、人間関係の良さ
- 20代の成長環境
- ワークライフバランスや福利厚生
「金のために働く」上司世代と全く異なる軸だからこそ、上司世代を混乱させてしまうのでしょう。
「無理をしてまで働かない」という考え方が、上司から見れば「メンタルが弱い」と感じるのかもしれません。
②:メンタルヘルスの浸透
うつ病や適応障害といった「メンタルヘルス」の知名度が、昔と比べるとはるかに上がりました。
芸能人がカミングアウトしていることもあって、メンタルヘルスへの関心が強い新入社員。
同級生や学生時代の先輩が、精神疾患で会社を辞めることから知った人もいるでしょう。
一方の上司世代は、下のように考えている人が多いです。
- 適応障害って何?どうしたらいいのかわからん
- うつ病は根性がない人がなる病気
- 精神疾患なんて甘えだ!
※1番上は、実際にぼくが上司から言われた言葉です。
メンタルヘルスに関する関心が高い新人は「こころの健康に敏感」な一方、上司世代は「こころの健康を知らない」ことが多いです。
関心がない、理解しない人ももちろんいますが「そもそもわからない」という人も案外います。
(大事なことなので2回言いました)
③:働き方に対する価値観の違い
そして、1番大きな背景が「働き方に対する価値観の違い」です。
かつては、以下のことが暗黙の了解でした。
- 会社のためなら、理不尽に怒られてもしがみつく
- 終身雇用が保証されているなら、どんなことがあっても食らいつく
- 自分の気持ちより、会社の利益
だから「感情を押し殺しながら、深夜まで残業する」のも、いとわなかったんですね。
しかし、今は違います。
- 仕事もプライベートも大切にしたい
- SNSで、他人の生き方や情報をすぐに見れる
- 理不尽に怒られてまでくらいついても、定年まで身分は保証されない
といったように、良くも悪くも「個人の時代」。
上司世代が若い頃と、今の新卒では状況が全く異なります。
よって、上司世代が強いわけでも、新卒が弱いわけでもなく、「働き方に対する価値観の違い」がメンタルが弱いと感じる原因ではないでしょうか。
まとめ:新卒のメンタルが弱いと思われるのは「仕事への価値観の違い」
本記事では、新卒のメンタルは弱いのかについて考えました。
新卒のメンタルが弱いわけではなく、時代の変化による「仕事への価値観の違い」。
働く方法の選択肢が増えたからこそ、「会社」に対する期待値が低いのでしょう。
何より、一番問題なのは「上の世代のしきたりを新卒に強要する」こと。
特に体育会系企業に多い傾向で、根性論やパワハラが原因となり新卒が心を壊してしまうのは日常茶飯事です。
(ぼくもそのうちの一人)
そして、根性論やパワハラを恐れて、受け身になってしまう新卒も。
価値観を押し付けて萎縮させるよりも、働き方の価値観を理解し合うことが、よい関係を築くためには大切なのではないでしょうか。
最後にぼくがX(Twitter)で発信した内容で締めたいと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ではでは、今日も生きててえらい!