- 機械設計のキャリアプランはどんなもの?
- 機械設計から異業種にキャリアチェンジはできる?
こんな疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
結論から言いますと、機械設計のキャリアプランは管理職を目指すか否かで大きく変わってきます。
また、機械設計は専門的な職業ということもあり、異業種へのキャリアチェンジは正直苦戦します。
ぼくも異業種転職にチャレンジした経験がありますが、ことごとく落とされました。
(心を壊した経験があるという別の理由もあるとは思いますが……)
とはいえ、
- 28歳以下の第二新卒
- 機械設計で得たスキルを活かせる仕事
- 転職エージェントからのサポート
の3つのポイントを押さえれば、キャリアチェンジは十分可能。
この記事では、機械設計のキャリアプランと、異業種に転職するときのポイントを、元エンジニアのぼくが解説します。
これからどのようなキャリアを築いていくか悩んでいる人は、最後まで読むとヒントを得られるはずです。
筆者の自己紹介
【年代別】機械設計のキャリアプランは?
最初に紹介したように、機械設計のキャリアプランは管理職を目指すか否かによって変わってきます。
年代別に詳しく見ていきましょう。
20代
20代のうちは、そこまで大きく変わるわけではありません。
学生時代に機械系専攻だった人でも、仕事になると新しく覚えることがたくさん。
製図の仕方は意外と忘れてるし、解析ソフトを初めて使う人も多いです。
まずは目の前の仕事に集中して、エンジニアとして必要な知識や経験を得ましょう。
(詳しい業務内容は【元エンジニアが解説】機械設計は未経験だと難しい?の記事を見てね)
また、社会人3~5年目になると、1つのプロジェクトの担当を任されることも多いです。
ぼくは社会人3年目で倒れて休職したのでほとんど経験できていないですが、「業務を通じて自分のキャリアプランを考え始める時期」とはよく聞きますね。
30代
早い人だと20代後半~30代前半で、チームをまとめる主任へ昇格します。
主任になると、客先や他部署と打ち合わせをしながらコミュニケーションをとる機会が増えます。
それだけでなく、上司への報告やチームメンバーへの仕事の割り振りなど、板ばさみに悩みやすい時期です。
このことから、ぼくが以前勤めていた会社でも主任が最も忙しく、残業が多いイメージでした。
とはいえ、その分年収も多いので稼ぎたい人にはもってこいでしょう。
そして、主任の仕事を通じ「自分が管理職に合っているか否か」も見えてくるのではないでしょうか。
余談ですが、海外駐在を希望している人は、1回目が20代後半~30代前半のケースが多いです。
ぼくは29歳ですが、海外駐在しはじめる同年代の友人が何人かいます。
40代
40代は、その人のキャリアパスによって変わってきます。
管理職になった人は、設計の実務よりマネジメント業務がメインとなります。
具体的にはプロジェクトの進捗管理や客先や経営陣との交渉、部下の生産性向上、部下が働きやすい雰囲気作りといったことです。
一方で、管理職にならないキャリアパスとして「スペシャリスト(技術職)」もあります。
「解析のことなら〇〇さんにおまかせ」といわれるように、一点突破することで会社には欠かせない人材になれます。
後ほど詳しく解説しますが、どちらが良い悪いではないので安心してくださいね。
50代
50代は本当に人それぞれ。
管理職の場合は、部長になる人もいれば、課長としてステップアップする人もいますし、関係会社に出向する人もいます。
また、技術職の場合は、そのままスペシャリストとして活躍することが多いですね。
定年後
定年は人や会社によりますが、いくつかのキャリアパスがあります。
- 役員に抜てきされ、技術部門全体を取りまとめる
- 定年後も再雇用として働く
- 新しい仕事にチャレンジする
今は退職後にのんびり過ごすことはもちろん、プチ起業をしたりワーケーションをしたりする人が増えました。
機械設計に限った話ではありませんが、自分が余生をどう過ごしたいか考えながら働き方を選びましょう。
ただし、再雇用として働く場合、年収が下がることが多いです。
仕事内容にもよりますが、「割に合わない」と不満を覚える人もいるので、どれくらい年収が下がるのかしっかり確認しましょう。
機械設計における2つのキャリアプラン
機械設計のキャリアプランは、管理職と技術職があるけどどっちがいいの?
こう思った人もいるでしょう。
実はこの2つはどちらがいいかではなく「どちらが自分に合っているか」で考える方が重要です。
それぞれのメリットデメリットや、向いている人を紹介しますね。
①:管理職
まずは、管理職からです。
管理職になるメリットは
- 年収が高いことが多い
- 将来、役員になることも可能
- 転職するときのキャリアアップにつながる
といったことがあります。
同じ会社での出世はもちろんのこと、マネジメント経験があるというだけでも転職市場で重宝されることが多いです。
それだけでなく、リストラの対象になりにくいことから、社会的地位も高くなりやすいでしょう。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 残業が多いのに残業代がつかない(裁量労働制)
- 上司や取引先とのコミュニケーションが増える
- 責任やプレッシャーから体調を崩す可能性がある
1番気になる人が多いのは「残業代がつかない」ことでしょう。
主任時代に長時間残業していた人の中には「管理職になったら、責任は増えたのに給料は減った」という人もいるので注意が必要です。
他にも、ボーナスが業績によって左右されるので、今のような不況が続くと全くもらえないケースあります。
ここまで紹介した内容を踏まえますと、こんな人が管理職に向いているといえますね。
- 人と話すことが好きな人
- 冷静な判断ができる人
- 長期的な目線で物事を見れる人
- マルチタスクが得意な人
- 出世欲が強い仕事好き
②:技術職
続いて技術職です。
機械設計の技術職になるメリットは
- 会社にとって貴重な人材になる
- 転職市場で重宝され、年収アップが期待できる
- 自分の得意な仕事に集中できる
- 管理職よりはコミュニケーション能力が求められない
といったことで、その分野の専門家として社内だけではなく、社外からも求められる人材になる可能性があります。
一方で以下のようなデメリットもあります。
- 専門外へのキャリアチェンジが難しい
- 無茶な要求でも「できる」と思われやすい
- 仕事内容の変化に乏しく、飽きる可能性がある
特に、「〇〇のスペシャリストなんだからできるでしょ」といった声とともに、無茶な要求をされることは技術職なら1度は経験するはず。
加えて、重大なことを任されることも多いので責任やプレッシャーに悩まされる場面もあります。
「責任のある仕事をしたくないから技術職」という風に考えてしまうと、後悔しやすいので注意しましょう。
そんな技術職は、以下の人に向いているといえます。
- 1つの物事に長時間打ち込める人
- 技術力の向上に向けて学ぶのが好きな人
- 定年まで同じ仕事で働きたい人
- コミュニケーションが苦手な人
- プライベートも大切にしたい人
あなたがどちらにあてはまるか、ぜひ1度考えてみてくださいね!
機械設計のキャリアプランに違和感を感じ、異業種転職するときのポイント
とはいえ、機械設計のキャリアプランに違和感を感じた人もいるでしょう。
もしあなたがそうであれば、キャリアチェンジの転職をおすすめします。
しかしながら、機械設計エンジニア自体が専門的な仕事なので、簡単に異業種転職できるわけではありません。
以下の3つのポイントを押さえておきたいところです。
- 28歳以下の第二新卒
- 機械設計で得たスキルを活かす仕事
- 転職エージェントからのサポート
1つずつ、詳しく見ていきましょう。
ポイント①:28歳以下の第二新卒
1つ目は「28歳以下の第二新卒」です。
なぜ28歳かといいますと、機械系エンジニアには大学院修士まで進学する人が多く、彼らが社会人3年目になる年齢だからです。
ただし、以前こちらの記事で紹介したように、28歳以下を第二新卒としている企業は少ないもの。
ぼくは27歳の時に転職活動をしましたが、第二新卒枠での求人紹介はほとんどありませんでした。
第二新卒とは学校を卒業後1~3年で、転職または就職を志す若年の方々(25歳前後)
引用元:マイナビジョブ20’s
そのため、もし少しでも違和感を感じたら、早めに転職活動を始めることをおすすめします。
また、転職活動をしたからといって「絶対に転職しなければいけない」ことはないので安心してくださいね!
ポイント②:機械設計で得たスキルを活かす仕事
2つ目は「機械設計で得たスキルを活かせる仕事」です。
スキルといえば製図や解析を思い浮かべる人が多いですが、異業種の場合はほとんど役に立ちません。
そのため、機械設計以外の仕事にも活かせる自分の能力(ポータブルスキル)を活かすことのほうが大切です。
具体的には……
- 問題解決能力
- 論理的思考力
- コミュニケーション能力
といったものを活かせる仕事がおすすめ。
加えて、職種によっては「機械に詳しいことそのもの」が強みになることもあります。
このことから、以下のような仕事だと機械設計の経験を活かしやすいといえます。
- セールスエンジニア(技術営業)
- CADオペレーター
- コンサルタント
- システムアナリスト
- Webライター
ちなみにこの記事を書いているぼくも、今はフリーランスのWebライターで働いています。
ポイント③:転職エージェントからのサポート
3つ目は「転職エージェントからのサポート」です。
転職エージェントからのサポートがなぜおすすめかといいますと、キャリアチェンジを考えている人がつまづきやすい3つのポイントを乗り越えるヒントを得られるから。
- そもそも公に出ている「異業種転職OK」の求人が少ない
- 職務経歴書でのアピールポイントが、求める人物像とずれている
- 面接で聞かれる転職理由がネガティブ(職場の人間関係など)
転職エージェントを利用すると、異業種転職OKの求人紹介はもちろん、職務経歴書の添削や面接対策といったように転職成功までプロからのサポートが受けられます。
特に初めての転職だと、うまく自分をアピールできずに落とされることが多いです。
アドバイスを受けることで、きっと転職成功に近づけるはずですよ!
なかでも、機械設計からのキャリアチェンジにおすすめのエージェントは
- リクルートエージェント:業界最大級の求人数と親切なサポート
- マイナビエージェント:20代の理系の転職サポートが得意
- ウズキャリ第二新卒:第二新卒の転職サポート専門
の3つ。
特に前2つは、ぼくが転職活動していたころお世話になりました。
詳しくは【保存版】転職エージェントを選ぶ3つのポイントとおすすめランキング【15社から厳選】の記事で紹介していますので、よかったら読んでみてくださいね!
まとめ:機械設計のキャリアプランはあなたの性格や価値観次第
この記事では、機械設計のキャリアプランとキャリアチェンジするときに押さえておきたいポイントを解説しました。
機械設計のキャリアプラン2つ
- チームをマネジメントして会社の未来を支える「管理職」
- ある特定のスペシャリストとして生きる「技術職」
管理職が向いている人
- 人と話すことが好きな人
- 冷静な判断ができる人
- 長期的な目線で物事を見れる人
- マルチタスクが得意な人
- 出世欲が強い仕事好き
技術職が向いている人
- 1つの物事に長時間打ち込める人
- 技術力の向上に向けて学ぶのが好きな人
- 定年まで同じ仕事で働きたい人
- コミュニケーションが苦手な人
- プライベートも大切にしたい人
機械設計からキャリアチェンジするときのポイント
- 28歳以下の第二新卒
- 機械設計で得たスキルを活かす仕事
- 転職エージェントからのサポート
機械設計のキャリアプランは管理職か技術職かのどちらかです。
この2つに優劣はないので、あなたが得意とする方を選びましょう。
とはいえ、ぼくのように「機械設計の仕事が面白くない」と感じ、キャリアチェンジしたい人もいるでしょう。
このような方は、早めに転職活動がおすすめです。
年齢を重ねるごとに仕事が専門的になったり、経験者を求める企業が増えたりしますからね。
そして、初めての転職という人は、転職支援のプロからサポートを受けたいところ。
業界最大手から専門分野に特化したサービスまでたくさんあるので迷うと思いますが、最初は以下の3つのうちどれか1つを選ぶのがおすすめですよ!
- リクルートエージェント:業界最大級の求人数と親切なサポート
- マイナビエージェント:20代の理系の転職サポートが得意
- ウズキャリ第二新卒:第二新卒の転職サポート専門
この記事が、あなたのキャリアの後押しになれば嬉しいです!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ではでは、今日も生きててえらい!